毎日写経~しゃぁきょうももくもくと

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父の手紙~遺書


20の夏 家出した私に
父が送ってくれた家族の経歴
これを読んで祖父の事や
父が商業高校を卒業して
朝鮮に渡ったことを知った
私はこの手紙を
父の遺言だと思った
父は敗戦で朝鮮から
幼い二人の娘 私の姉と母の家族3人で
父の母方の実家がある長崎は島原半島の東にある
国見町というところに引き揚げ
しばらくはそこで暮らしていた
敗戦後2年目の冬 そこで私は生まれた
父は仕事を探しに長崎市内に出て
後に家族全員長崎市内に引っ越すことになる
長崎には小学4年生の初めまでいた
どんな事情があったか知らないが
福岡市内に引っ越すことになった
そこには花の栽培をしている母の姉の家族がいた
恐らくその叔母を頼っての引っ越しかと思う
姉の弟もその近くにいたが
父の性格からか親戚付き合いはあまりしなかった
その性格を私は受け継いだようだ
親戚に限らず人付き合いが面倒な人間になっていた
高校を卒業して2年ほど福岡で働いたが
あることで家出することにした
家族も田舎も
それまでの人間関係をみな捨てることになる
自分を棄てることにもなる
私をだれも知らないところに行きたかった
それが20の夏 
私の人生はそこで一度終わったと思った
そして今 この月で72になりこんなことをしている
これまで何もしなかったけれど
少なくとも今はこうやって何かを書き残している
手が動く限り 頭がおかしくならない限り
こうやって何かをしているだろう
このブログを続けているかどうかは分からないが
何かをしているだろう
どんなことに出会い どんなことに興味を持ち
どんなことを始めるか 先のことは分からない
明日死ぬかもしれない 今日かもしれない 一寸先は闇
先のことは思い煩わない
これは聖書の中の言葉 信心はしていないが好きな言葉だ
もう一つ好きな言葉は
なるようになる
そして
これでいいのだ


こんな感じ精々愉しみたい